公務員って?

公務員は日本国憲法第15条第2項に基づき、国民全体への奉仕者と日本国憲法のもとでは定義されていて、一部への奉仕者ではないとされている。また公務員は第99条(第10章最高法規)に基づき、「憲法を尊重し擁護する義務」を負う。
日本の公務員は、勤務する機関の違いによって国家公務員と地方公務員の2つに大別される。
また職務内容の種別からはそれぞれに特別職と一般職に大別できる。

すべて公務員は、憲法第99条に基づき、憲法を尊重し擁護する義務を負う。また、憲法第15条に基づき、「全体の奉仕者」として公共の利益のために勤務するという一般的な義務を負う。

公務員の守るべき具体的な義務として次のようなものがあり、いずれも一般職の公務員に関するものであるが、特別職でも個別の定めでこれに準拠した規定がなされていることが多い。

  • 職務遂行上の義務(職務遂行・職務専念義務。国家公務員法第101条、地方公務員法第35条)
  • 法令と上司の命令に従う義務(服命義務。国家公務員法第98条第1項、地方公務員法第32条)
  • 秘密を守る義務(守秘義務。国家公務員法第100条第1項、第109条第12号、地方公務員法第34条第1項、第60条第2号)
  • 品位と信用を保つ義務(国家公務員法第99条、地方公務員法第33条) - 業務上横領や接待はもちろん、勤務時間外の傷害事件、飲酒運転も含まれる

会計に携わる者については、予算執行、物品管理において国に損害を与えた場合には、弁償責任の義務がある(会計法第41条第1項)。

また、公務員は次のような極めて厳しい制限がある。

  • ストライキの禁止など、労働基本権に関し制限又は特別な取扱いがある(国家公務員法第102条、地方公務員法第37条)国際人権規約B規約、国際労働条約第98号(1949年の団結権及び団体交渉権)条約違反との指摘がある。
  • 中立的な立場を保つため、所定の政治的行為が禁止されている(国家公務員法第102条、人事院規則14-7、地方公務員法第36条)。この点については言論の自由・思想信条の自由を阻害するなどとする違憲性はなく最高裁で合憲判決が下されている。(猿払事件など)
  • 営利企業及び非営利事業との関係について制限を受ける(国家公務員法第103条、第104条、地方公務員法第38条第1項) - 退職後の再就職の制限、兼業の禁止など

公務員は、職務上の義務の代償あるいは職務の公平性を担保することを目的として、次のような権利が与えられている。裁判所職員等の特別職でも準拠した定めがある点は義務と同様である。

  • 身分保障に関する権利(国家公務員法第75条第1項、地方公務員法第27条第2項)
    法定の事由による場合のほかは、職員の意に反して、降任、休職、免職されない。これらの不利益処分については、権利保障のための手続きが定められている(国家公務員法第89条〜第92条の2、地方公務員法第49条〜第51条の2)。また、勤務条件に関する行政措置の要求の権利がある(国家公務員法第86条〜第88条、地方公務員法第46条〜第48条)。
  • 財産上の権利
    • 給与を受給することができる(国家公務員法第107条、一般職の職員の給与に関する法律、地方公務員法第24条第1項)
    • 退職年金等(長期給付)、保険給付等(短期給付)を受ける権利
    • 公務傷病に対する補償を受ける権利
    • 職務上の実費弁償等を受ける権利

一般職の公務員の給与は、「その職務と責任に応じて支給しなければならない」(国家公務員法第62条第1項、地方公務員法第24条第1項)とされており、公務員の給与は、公務遂行のために提供する労働に対して、職階制に基づいて分類された職(官職)の区分に応じて支給される反対給付であり、職階制において定められた職級について、給与準則に基づいて支給されるべきものである(国家公務員法第62条〜第66条)とされる。

本来はこの原則を実施するため、職階制に基づいて、公務員の職(官職)は、職務の種類及び複雑と責任の度合いに応じて種別が詳細に分類され、それに基づいて給与準則等が実施されることになっているが、職階制は国家公務員、地方公務員ともに現在施行されておらず、かわりに国家公務員の一般職は給与準則が実施されるまでの給与支給の基本法として、「一般職の職員の給与に関する法律(一般職給与法)」が制定されている。なお、検察官は一般職の国家公務員でありながら例外で、「検察官の俸給等に関する法律」に基づいて給与が支給される。

地方公務員の一般職の給与についても、国家公務員の一般職に準ずる原則が認められている(地方公務員法第24条〜第26条、教育公務員特例法第25条の5)。

特別職については、国家公務員法・地方公務員法の適用を受けず、給与に関しては別の定めをもち、国家公務員の場合「特別職の職員の給与に関する法律(特別職給与法)」に基づき支給される。また特別職の中でも国会職員、裁判所職員(裁判官を含む)、防衛省職員(自衛官を含む)等の一般職に近い性質をもつ公務員は特別職給与法とは別の定めによって給与が決められるが、この場合は一般職の俸給表を準用しているものが多い。地方公務員の特別職も条例で別の定めをするなどして支給されている。

公務員には、労働基本権に対する制約があることから、そのかわりとして国家公務員については人事院、地方公務員については当該地方公共団体の人事委員会が、民間の大企業の賃金との均衡を考慮して、人事院は国会・内閣・関係大臣に、人事委員会は地方議会・当該地方公共団体の長に、給与・諸手当等を改定するよう勧告する。この勧告に法的拘束力はないが、改定への影響力は強い。

ただし上述のような厳しい制約があるにもかかわらず、公務員が労働三権を主張して公務のストライキ、集会、団体活動を実質的に行い、あまつさえヤミ専従といわれる行為さえも行っている現状が問題視されている。

また公務員の給与の比較対象となる企業が国家公務員においては東証一部上場企業中の平均給与の高い順から上位数十社のもの、地方公務員においては国家公務員を基準に地域特性を勘案してということであるために、実質日本の大企業と同程度の給与水準に近いという算定の仕方をされている。これが「公僕」というには理解しがたい水準であり、税金のお手盛りと言われ、特に不況下にある民間からは不満の声が高い。

しかしながら公務員の大半は社会人としての生活を最初から公務員としてはじめているため、自らの給与が同程度の労働をする一般の民間に比べて極めて高い水準にあるということ、原資が税金であるということがどういうことかなどを理解できず、さらに上、上場黒字企業の役員報酬などを見て、まだ低いと不満を漏らすことも多い程であり、歳入不足などを理由とする給与減額、据え置き等をとる自治体において逆に非常に強い不満を示す公務員も多い。
主張の大きなものにラスパイレス指数の高低により、自分たちの収入は低い、不当に削減されているというものがあるが、この場合の指数は本給だけを基準としたものがほとんどで、各種手当てを含めればどうなるのかは公には討議されない。
たとえば地方公務員にある

  • 扶養手当
  • 地域手当(2006年度より調整手当から代わって支給)
  • 住居手当
  • 初任給調整手当
  • 通勤手当
  • 単身赴任手当
  • 特地勤務手当(これに準ずる手当を含む。)
    • 僻地手当(これに準ずる手当を含む。)
    • 寒冷地手当
  • 特殊勤務手当
  • 時間外勤務手当
  • 宿日直手当
  • 管理職特別勤務手当
  • 夜間勤務手当
  • 休日勤務手当
  • 管理職手当
  • 期末手当
  • 勤勉手当(いわゆるボーナスとして期末手当とともに支給されるが、基準期間内の勤務日数によって支給率は異なる)
  • 期末特別手当
  • 義務教育等教員特別手当
  • 定時制通信教育手当
  • 産業教育手当
  • 災害派遣手当
  • 退職手当
  • 他に地域・職務による独自手当
等は計算に入れないで主張されるために、主張そのものに無理があると考えられるが、公務員の主張においても、報道等においてもその点は素通りされるケースが多い。

給与や天下りやわたり、その他に関して規制を!との声も存在するが、公務員が公務員を規制するとは考えがたく、実効性があるものになることは期待しがたいとされる。

以上は日本国の公務員についての記述であり、国際連合及びその専門機関等の国際機関の事務局で従事する国際公務員はこれらとは異なるものであり、国際機関独自の採用による。

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